約束-promise memory-
あれは中2の夏。
凛がいつものように、壱の情報を近所から聞き回ってた時。
『なぁ凛、もうこんな事辞めにしようぜ』
『いやだ。絶対、壱を見つけ出すんだから』
正直、俺も限界に達していた。
俺もガキだったし、強引に言えば聞いてくれると思って、凛に俺の想いを伝えた事がある。
俺は凛を後ろから抱き締めた。
凛はビックリして、「塁やめてよ」っと言ってたけど、もう我慢の限界だった。
『アイツの事なんて忘れろよ!アイツはお前と俺を裏切ったんだ!俺と一緒に居ろよ』
凛が急に拒むのを辞め、黙りだした。
俺は凛の顔を覗きこんだ。