約束-promise memory-





「泣かせちゃったんだ?」



茜が聞いてきた。



「泣かせただけなら少しはましだった。けど凛のやつ、俺を見て言ったんだ」







『どうして塁はそんな事言うの?塁は壱が信用出来ないの?塁には悪いけど、私壱に会うまでは壱の事信じてるし、諦められない』





――――――――――――


「俺が思っていたより、凛はアイツに惚れてた。正直、負けたと思った」




「でも凛々は、裏切られたのにまだ想ってるんなんて、かわいそう」




だからアイツが許せないだ。





俺だって、幼稚園の頃から凛が好きだった。





アイツなら、凛を幸せにしてくれるかもしれないと思ってたから、心から祝福した。



それをあっさりと裏切った。









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