約束-promise memory-
「おばさん、今日もおいしいご飯でした!」
「ありがとう塁君、またいつでもいらっしゃい」
「ありがとうございます!」
私のお母さんは、塁がお気に入りだ。
お母さんいわく、塁は私の婿候補らしい。
そんな勝手なお母さんはほっといて。
「いってきまーす」
「じゃおばさん、行って来ます!」
「行ってらっしゃーい!」
私は、塁と学校へ向かった。
「凛のお袋さんの手料理はやっぱ最高だな!」
「それはどうもありがとう」
「凛と結婚したら、毎日食える?」
私はピタっと歩くの止め、塁をジッと見た。
「ん?なんだよ凛」
「冗談はやめてよ」
私は、塁に言った。
「冗談って・・・まぁ、冗談だけどさ」
「遅刻する、早く行こ」
私は塁を追い越し、スタスタ歩いた。
塁には幸せになってもらいたい。
私とじゃなくて。