約束-promise memory-
【Memory.5】黄金バッテリー
次の日学校では、2週間後に控えた球技大会の選手決めをしていた。
「ねぇ、凛は何にする?」
球技。
そう言えば、壱も野球とかサッカーとか得意だったなぁ。
「ねぇ、凛ってば?」
壱と塁が野球やってる時とか、試合をよく見に行ってたもんな。
私はいつの間にか、柏木君を見て考え事をしていた。
そんな私の視界に、塁が入り込んできた。
「わぁ!る、塁・・・どうしたの?」
「どうしたのじゃねーよ。茜がさっきから呼んでるぞ」
「え!?」
私は視線を皆に移した。
「あ、ああっご、ごめん茜、何?」
「球技大会何にする?って聞いたんだけど、それどころじゃない感じ?」
「ううん大丈夫!え~っと、私はねぇ、バレーがいいかな」
「バレーね!じゃ私も!」
「涼達は?」
「俺と塁は野球、新は審判係を任されてるみたい」
塁、野球やるんだ。
「それじゃ、各班の代表!黒板に名前を書いて」
先生の合図で、各班の代表が黒板にどんどん名前を書いていく。