約束-promise memory-
-凛 side-
塁が柏木君と!?
私は今、塁の場所まで走っている。
涼から聞いて、走らずにはいられない。
どうして?
私と柏木君が接触するのあんなに嫌がったのに。
塁、どういうつもり・・・。
私は、校舎裏まで足を止めなかった。
だけど、私が到着した頃にはもう遅く、そこに居たのは塁だけだった。
「塁!」
「凛…」
「ハァ・・・ハァ・・涼からハァ・聞いた」
「何を」
私は、塁のジャージを握り締めた。
「柏木君と何話してたの!?ねぇ塁!?」
塁は少し目を見開いた顔をしたが、すぐ普通の顔に戻った。
「バッテリー組まされたから、それについて話してただけだよ」
「ウソ!壱なの?柏木君は、壱なの!?」
「だからちがうって」
「じゃ何でこんな場所で2人きりになるの!?」
「だからそれはバッテリーの話を・・・・」
「壱だったんだ。ねぇそうなんでしょ!?どうして隠すの!?」
私は気になってしょうがなかった。
2人が何の話をしていたのか。
どうして塁がウソをつくのか。