約束-promise memory-





-凛 side-



塁が柏木君と!?


私は今、塁の場所まで走っている。





涼から聞いて、走らずにはいられない。


どうして?


私と柏木君が接触するのあんなに嫌がったのに。



塁、どういうつもり・・・。




私は、校舎裏まで足を止めなかった。


だけど、私が到着した頃にはもう遅く、そこに居たのは塁だけだった。



 

「塁!」


「凛…」


「ハァ・・・ハァ・・涼からハァ・聞いた」


「何を」




私は、塁のジャージを握り締めた。



「柏木君と何話してたの!?ねぇ塁!?」



塁は少し目を見開いた顔をしたが、すぐ普通の顔に戻った。



「バッテリー組まされたから、それについて話してただけだよ」


「ウソ!壱なの?柏木君は、壱なの!?」


「だからちがうって」


「じゃ何でこんな場所で2人きりになるの!?」


「だからそれはバッテリーの話を・・・・」


「壱だったんだ。ねぇそうなんでしょ!?どうして隠すの!?」




私は気になってしょうがなかった。

2人が何の話をしていたのか。


どうして塁がウソをつくのか。









< 55 / 309 >

この作品をシェア

pagetop