約束-promise memory-
少し落ち着いて、教室に戻った私達。
「皆ごめんね。お昼台無しにしちゃって」
「ううん、私達は大丈夫だけど、凛は?大丈夫なの?」
「うん、なんとか」
「塁と何があったんだ?」
私は、塁との事を皆に話した。
「そっか。そう言われちゃったんだ」
私は小さく頷いた。
「それで凛々は、柏木に聞くの?」
「え?」
「柏木に、本当は誰なの?って」
「涼、あんた今そんな事言ってる場合じゃないでしょ。今は塁とどうするかでしょ」
茜が涼に言った。
茜の気持ちとは反対に、涼の話しにのったのは、新だった。
「いや、それ今大事なんじゃないのか?」
「新・・・・」
「早いところ聞いた方がいいんじゃないのか?ずっと分からないまま、ズルズルやってても仕方ないだろ」
「そっ、だから本人に直接聞いてさ、柏木本人が「違う」と言えば、凛々もその答えに納得するんでしょ?」
「・・・・うん」
「そしたら、塁ともこれからこんな喧嘩しなくていいじゃん」
皆も私の事を心配してくれて、私の事を考えてくれてる。
この気持ちは無駄には出来ないよね。
「凛、どうするの?」
「私、柏木君と話したい」
ケジメ、つける為に。
つくといいなぁ。