約束-promise memory-
柏木君は、帰りのHRが終わってすぐ、先生と職員室に行ってしまった。
(鞄はあるから、きっとまだ職員室だよね)
柏木君の机を眺めて一人考えていた。
急に変に思われないかな?
一応、一度は・・いや、2回くらい「あんた知らない」って言われてるんだし。
柏木君がもし"壱"じゃなければ、柏木君もこんなに責められて迷惑だよね。
私は、机に顔を伏せた。
「柏木君まだかなぁ・・・ハァ・・・」
教室の窓から、心地いい風が私の頬を撫でた。
「気持ちいい」
風が思ったより気持ちよかったのか、私はそのまま眠りに堕ちてしまった。