壬生高校新撰組〜我が名を呼べ〜


その夜、あたしは隊士たちの部屋の真上にいた。


屋根裏は危険なので、もちろん屋根。




え?逆に危なくないかって?



屋根裏はもしばれたら下から刀がグサッとささってくるんだよ?



剣山状態になったらいくらあたしでも危険だからね。








「おい、聞いたか?」
「あぁ。また芹沢先生が騒ぎを起こしたらしいぞ」
「資金を集めてくださるのはありがたいんだが・・・」
「少しやり方がな」
「資金だけならいいんだけど、聞いたか?女郎の髪をバッサリ切らせたらしいぞ」
「ひでぇよな」
「あと、うめとかいう女にうつつを抜かしているって話も聞いたぜ」
「こっちは女遊びする金すらねぇのに・・・いい気なもんだな」








お、不満だらけの会話が聞こえてきたね。



まぁこれ聞くためにあたしは屋根の上にいるんだけどさ。





それにしても、ようやく今を理解できてきたな。


そろそろ、事態が動く・・・かな。




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