壬生高校新撰組〜我が名を呼べ〜




清々しい朝



肌に触れる空気は冷たいが、心地好い。




『497、498、499、500っ!』




朝の日課の素振り500回をクリアし



つぅっと流れた汗を、タオルで拭く。





…ん、今日もいい天気!



竹刀を片手に、大きく伸びをする。





『桜(さくら)、ご飯よー』


母のあたしを呼ぶ声がして、道場に一礼をしてから居間へと向かう。




お祖父ちゃんとお母さんがきっとまた、味噌汁の濃さで言い合っていることを想像して




僅かに頬を緩ませながら。
< 3 / 193 >

この作品をシェア

pagetop