小悪魔な幼なじみ
猛アタック
次の日
「しずくー?!廉くん、来てるよー!?」
鞄の中に荷物を入れているとそんなお母さんの声がして。
え…?
なんで迎えになんて来てるの?廉
「先行って、って言っといてー」
昨日、一緒に学校行かない、って言ったのに。
なんでわざわざ迎えに来るの?
そんなことを思いながら廉が迎えに来た10分後くらいに家を出る。
10分も間があいてたらきっと、あたしが追いつくことはないだろう。
そう見込んで10分後に家を出たのだ。
ま、でもきっと学校に着くのはギリギリになっちゃうんだけどね。
「……遅いよ、雫」
うちを出て最初の電柱。
その陰から出て来たのは…
「なんで…?」
廉だ。
なんで10分も待ってるの?
ヘタしたら遅刻しちゃうんだよ?
「これ、俺の日課だもん。
雫が来るな、って言っても行くに決まってるだろ」
廉はそう言って得意げに笑う。
ってそこ、得意げに笑うポイントじゃないって!