小悪魔な幼なじみ
それから他愛もない話をしながら登校。
学校が近づくにつれてこっちに注がれる視線が増えて。
まあそれも仕方のないことだろう。
なんせうちの学校じゃアイドル的扱いをされている廉と
昨日転校してきたばかりのキラースマイル王子竜馬くんが一緒に登校してきたんだから。
廉は別にしても竜馬くんのオーラはキラキラと輝いていて。
きっと、誰もが無意識に振り向いてしまう。
「ちょっ…雫ー!」
教室に入ると同時に梢が駆け寄ってきて。
そしてあたしの腕を掴むと教室の隅に連れて行かれる。
「梢?なんだかいつもに増して強引じゃない?
…あ、とりあえずおはよう」
「おはよう!…ってそうじゃなくて!
なんなの?!いったい、雫は何者!?」
梢はツバを飛ばす勢いで喋る。
とりあえず落ち着いて欲しいな、あたし。
「何者?って聞かれてもあたしは梢がよーく知ってる雫だよ?
……ってか、なんで鼻息荒いの?」
若干引いてますよ…あたし。
鼻息の荒い我が友、梢はあたしを下から睨むとこう言った。
「なんで?!
どういう風の吹き回しでうちの二大王子と一緒に学校に来てるの?!」