小悪魔な幼なじみ
どういう風の吹き回し、って言われても…
「まあ廉はいつも通り、うちに迎えに来たし、
竜馬くんはたまたま会ったから一緒に来ただけだけど…?」
それが何か?的な目で梢を見る。
「いやいやいや!
だとしても!ダメでしょ!
二大王子と一緒に登校は!
これこそまさしく両手に華、だよ?!」
両手に華、って男2人にも使うんだろうか。
ま、どうでもいいんだけどさ。
「とりあえず、鞄置いていい?」
「…あ、うん。どうぞ」
梢にやっと開放されたあたしは鞄を机の上に置く。
「なんか鞄、軽そうだね、雫ちゃん」
あたしに話しかけたのは竜馬くん。
「軽そう、じゃなくて軽いんだよ。
なんせ全部、こん中だから」
ニヤッと笑ったあたしは机を指さす。
「なるほどね。
俺も置き勉しようかな」
竜馬くんもニヤッと笑う。
うん、その笑顔も確実にキラースマイル、って呼べるよね。