小悪魔な幼なじみ
「もうあたし、席戻るよ?」
すっかり仲良くなった廉と梢をほおってあたしは自分の席に座る。
「さっき雫ちゃんと話してた人はなんて名前?」
席に座るとまた竜馬くんが話しかけてくる。
「鈴木梢。
あたしと1番仲が良いの。
ちょっとおかしいところもあるけどすごく優しいんだよ!」
今日はちょっとどころのおかしさじゃなかったけどね。
とはあえて言わなかった。
「そうなんだ。
じゃあ今度、話しかけてみようかな」
竜馬くんはそう言って微笑んだ。
………ドキッ
え?
今の…なんの音?
慌ててあたしは竜馬くんから視線を外した。
何?なんなの?
なんでドキッ!ってなったの?!
「どうかした?雫ちゃん」
「……あ、ううん。なんでもないの」
そう。
なんでもない。
あれは竜馬くんのキラースマイルにやられただけ。
……ってやられちゃダメじゃんね。