小悪魔な幼なじみ
「………今回はマジね」
「え?どういうこと?梢ちゃん」
廉と会話をしなくなった早5日。
毎日迎えに来てはいるらしいけど、
あたしは相変わらず早く家を出ている。
そして今は休憩時間。
梢がいつものようにあたしの席にやってくると呟いたのだ。
それに反応したのが竜馬くん。
「音無くんは知らないと思うけど、
廉くんと雫、今までなかなかの回数ケンカしてきたのね。
でもいつだって気づいたら仲直りしてたの。
必ず、2日以内にね。
でも今回は5日も話してない。
ってことは、マジ喧嘩ってことでしょ?」
あのね?梢。
あたしと廉はいつだってマジ喧嘩だよ?
まあでも梢の言ってることは間違ってないけどね。
「いいの?雫ちゃん?
廉とこのままで」
竜馬くんと梢。
4つの目があたしをじっと見る。
「いいの、いいの。
もう…あんなヤツ幼なじみじゃないから」
そう言ってあたしはふっと笑った。