小悪魔な幼なじみ
「でさ、大丈夫?
部活…行ける?」
「部活には行くよ。
だってあたし…マネージャーだもん」
ただ、ちょっと勇気が出ないってだけの話なの。
「そっか。
じゃあ行こっか。
途中まで俺も一緒に行くからさ」
竜馬くんはそう言って立ち上がる。
あたしもつられて立ち上がった。
「よし、雫ちゃんなら大丈夫」
竜馬くんを見上げるといつものキラースマイルを浮かべている。
ホント、その笑顔は罪。
竜馬くんに惚れてるワケじゃないけど、
その笑顔で見つめられたらドキッてするんだよ?
「じゃあ行こっか」
竜馬くんは自然な流れであたしの頭をポンポンと撫でる。
その姿にもときめいて。
もうそんなことされたら…あたし、好きになっちゃうよ?竜馬くん。
心の中でそう呟きながら
「まあなんとなかるよね、きっと」
と、言ってあたしは笑った。