小悪魔な幼なじみ




「……ああ、だからか」


廉は俯きそう呟く。



「何が?」


「あのとき、聞こえた気がしたんだ。

雫ちゃん!って呼ぶ声が。


気のせいだって思ってたんだけどなぁ…」



残念だったね、廉。

気のせいだったら…良かったのにね。



「確かあの声は音無だった。

アイツもいたのか?」


「一緒に見てた。

廉と岡崎先輩のキスシーン」


「で、音無に慰めてもらった?」


何が言いたいの?廉



「音無に…惚れた?」


「……何言ってるの?」


なんであたしが竜馬くんに惚れるの?


確かにカッコイイし、

優しいし、いい人だとは思う。


キラースマイル見る度にドキッてするけど、

それは恋…なんかじゃない。


ちゃんと分かってる。


だってあたしが好きなのはただ1人しかいないんだから。










< 148 / 215 >

この作品をシェア

pagetop