小悪魔な幼なじみ
「まあいいや。
廉にどう思われてようと。
大事なのは…雫ちゃんにどう思われるか、だからね。」
音無のその言葉に俺は足を止めた。
「何、それ。
言いたいことあるならはっきり言えよ」
そうやって遠まわしに言うところ、ホント、腹立つ。
「そう?じゃあはっきり言わせてもらう。
正直、廉と雫ちゃんが一緒に学校来なくなって俺、すげぇ嬉しかった。
だってやっと俺に割り込む隙ができたんだから。
おかげさまで雫ちゃんとよりいっそう、お近づきになれたよ。
ありがと、廉」
音無はそう言って笑った。
雫が言っていたが、この笑顔はキラースマイル、というらしい。
「はぁ?なんだよ、それ。
お前、好きなワケ?アイツのこと」
アイツ、なんて言っちゃってさ、俺。
独占欲丸出しじゃん。
カッコ悪っ
「ん?そうだよ?
ってか今さら確認する必要あった?」
ケロッとした顔で言い放つ音無。
…………やっぱ腹立つ、コイツ。