小悪魔な幼なじみ
「ね、雫ちゃん?」
「おい、雫に気安く喋りかけんなよ」
「俺が何しようが俺の勝手でしょ?
廉にいちいち文句言われたくない」
あのー…あたしを挟んで言い合うのやめてくれません?
非常に迷惑なんですが…
そう言いたかったがあたしは机に伏せた。
もうホント、ヤだ。
この席になってまだ20分しか経ってないけど
今すぐ席替えしたい。
だってさ、廉と竜馬くん、ずっと言い争ってるんだもん。
しかも廉なんてちょー不機嫌な顔してるし、
竜馬くんもいつもの爽やかさが薄れてるし。
まあそれはきっと、廉のせいなんだろうけど。
「梢ぇー…助けてぇー…」
少し顔を上げ、梢のイスを揺らす。
すると後ろを向いた梢に思い切り睨まれ、この一言。
「…そんなことする人を助ける義理はありません!」
うぅ…梢の意地悪ぅー…