小悪魔な幼なじみ
「なぁ、雫」
「……なに?」
「ねぇ、雫ちゃん」
「……どうしたの?」
……あの、いい加減やめてくれませんか?
あたしは机に突っ伏し寝たふり。
だってさ、顔を上げてると
竜馬くんと廉が交互に話しかけてくるんだもん。
もう、限界。
なんなの?この2人。
何張り合ってるの?
ってか2人の闘いにあたしを巻き込まないでほしい。
「梢ぇー…!
宿題やってー!」
突っ伏したまま、梢の背中を叩く。
「はぁ?!なんで私がやらなきゃいけないの!?
絶対ヤだからねー!」
やっぱり…ですか。
そうなりますよね。
どう考えたって。
でもさ、イヤなんだもん。
顔を上げるのが。