小悪魔な幼なじみ





「あれ?音無じゃん!

何?お前、雫追いかけてきたのかよー」


彰がニヤニヤ笑いながら茶化す。



「別にそんなじゃないよ。

ただ、俺もサボりたかったから」


竜馬くんはそう言っていつものように笑う。



仲間に入れてくれない?

そう言ったのは竜馬くんだった。


片手に本を持ったまま、あたしの横に座る。



するとそのタイミングでチャイムが鳴った。



「なんかすげぇいい気分だよな。

みんなが授業受けてんのに、俺らはこうしてダベってる、なんてさ」


彰のその言葉に他の4人も頷く。



「でもきっと、センセービックリだよな。

クラス5人も授業出てない、なんて」


廉のその言葉に笑った。



「あれ?次の授業って誰だっけ?」


「担任の授業だろ?

あー…HRで怒られるな、俺ら」


そう言いながらもどこかみんな嬉しそうで。


それから授業が終わるまでたっぷり45分間。

くだらない話をバカみたいにした。







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