小悪魔な幼なじみ
そして6時間目が終わり、帰りのHR
「はい、じゃあ帰ろっか。
あー…そうだ。
朝倉さん、音無くん、鈴木さん、武田くん、水谷くんの5人は職員室来てねー
はい、さよーなら」
「「さよーなら」」
「まあ…わかりきってたことだよね」
梢は振り向くとそう言って笑った。
「しゃーねーさ。
授業、サボったんだもん」
彰も笑う。
「よし、じゃあ行くか」
廉のその言葉で5人そろって教室を出た。
竜馬くんとはあれ以来、一言も喋っていない。
向こうから話しかけてこなかったし、
あたしから話しかけることもできない。
「ね、雫。
竜馬くんと…なんかあった?」
廊下を歩きながら梢が小声で言う。
「なんで?なんでそう思うの?」
「だって授業中、1回も話してなかったし、
何よりお互い、相手のことめっちゃ意識してるのが伝わってくるもん」
梢がニヤッと笑う。
やっぱり梢には全てお見通しなワケね?
「あのね…実はあたし、竜馬くんにスキだ、って言われたんだー…」