小悪魔な幼なじみ





「どうすればいいんだろ…俺。

これから雫ちゃんと今まで通りに接する自信、ないよ」


なんて言えばいいのか分からなかった。

全然、言葉が浮かばなかったんだ。



「ごめんね、告白なんてして。」


「謝らないで…」


「でも、俺が告白なんてしたせいでこうやって雫ちゃんのこと、困らせちゃったワケだし…」


「困ってなんか…ないよ。

むしろ、嬉しかった。


竜馬くんにスキだ、って言ってもらえて。」


あたしは出来るだけいつものように笑った。



「そういうこと言うとさ、俺、諦めらんないじゃん。

むやみに男に優しくしちゃ、ダメだよ。


雫ちゃん、可愛いんだからさ。」


「可愛くなんてないよ!」


「残念。それは間違いだ。

雫ちゃんはすごく、可愛いよ。


外見も、何より、内面も」


「そんな…あたし、全然素直になれなくて、

口だって悪いし、だから…可愛くなんてないんだ」



廉との口喧嘩を思い出す。

どこもあたしから可愛い部分なんてないんだ。








< 185 / 215 >

この作品をシェア

pagetop