小悪魔な幼なじみ
第1章

あたしとアイツ





「しずくー!

廉くんもう来てるよ?!


早く来なさい~!」


リボンをきっちり結んだあたしは姿見の中の自分に向かってよしっ!と気合いを入れる。



「今行くから~!」


お願いだから、朝から大声で叫ぶのはやめて、お母さん。

周りの人に声が聞こえるから恥ずかしいって前から言ってるのに。




「雫?

お母さんがキレてる」


部屋のドアが突然開き、お父さんが顔を出す。



「ちょっ!お父さん!

何回言ったら分かるの?!


ドア開けるときはノックしてよ!」


ホント、デリカシーの欠片もないお父さん。



「零(レイ)~

雫が反抗期だ~」


お父さんはそんなことを言いながらリビングへ行く。



零とはお母さんのこと。

朝倉 零


それがお母さんの名前。


お父さんは

朝倉 秋平(アサクラ シュヘイ)


2人とも高校の先生。

これでも結構忙しい、2人。


そして、娘のあたしが恥ずかしくなるくらい、

ラブラブだ。









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