小悪魔な幼なじみ
そう。
いつだったか約束したのは…
『大きなってもずっと…一緒にいようね』
だった。
まだあたしも廉も子どもで。
どこに行くにも一緒で。
隣にいればずっと、くっついていた。
「…にしても寒いね」
廉の言葉に対して何も言わなかった。
なんて言えばいいか、分からなかったから。
「こうしてれば…少しは寒くなくなるよ」
廉はそう言ってあたしの手を握り、
少し開いた隙間を埋める。
そのためにもう密着状態。
久々にこんなに近くに廉を感じた。
そしてなぜかものすごく緊張した。
「あ…そうだ、雫」
「何?」
いつも通りを装いながら答える。
「俺、寒くなくなるおまじない…知ってるんだよ」
しれっとした顔で廉が言う。
「寒くなくなるおまじない…?」
なんだか前に似たようなやりとりをしたような気がする…
と、いうか絶対した。