小悪魔な幼なじみ
「……やっぱり廉はバカだよ」
よくもヌケヌケとそんな恥ずかしいセリフを言えるね。
ここまでくると尊敬に値するよ。
「雫…そろそろはっきりさせよう」
廉の真剣な横顔が街灯に照らされる。
ちょっと切なげのその顔に不覚にも、ときめかされた。
「ね、雫。
俺…やっぱり雫がスキだよ」
「な…突然、何言い出すの?!」
動揺を隠すために必死で演技。
「突然…なんかじゃない。
前も言っただろ?
でも雫がいつも逃げてたんだ。
俺は…俺はずっと…こうしたかった」
廉がこっちを向いたかと思うと
あっという間に廉の腕の中。
小さい頃からずっと一緒にいて、
初めて廉に『男』を感じた。
「雫。言って。
俺がスキだ、って」