小悪魔な幼なじみ
「せんせ?そんな顔、しないで」
ソファに移動した俺の横に零は座ると言った。
「大丈夫だよ、相手が廉くんなら。
先生だってよく知ってるでしょ?
廉くんがいい子だ、って。」
「知ってる。
知ってるけど…」
零は俺の手を握る。
「だけど…やっぱり心配なんだ」
「廉くんに妬いてるの?」
零の顔を見るとなぜかふて腐れていて。
「どうした?」
そう聞いても
「なんでもない」
としか言わない零。
あ…もしかして…
俺はニヤッと笑って言う。
「何?零、すねてんの?
俺が雫のことばっかり心配するから」
「そんなんじゃないもん」
零は思い切り首を横に振る。
あぁ、やっぱり零は可愛いな。
高校生のころから変わってない。
俺は零の手を離し、腕を零の肩に回した。