小悪魔な幼なじみ





「いってきまーす」


玄関のドアを開けると誰でも凝視したくなるような顔の美少年が立っている。



「おせーよ」

その美少年はあたしの幼なじみ。


もうかれこれ14年の付き合い。

生まれたときから一緒にいたみたい。


水谷 廉

それがコイツの名前。


で、廉のお母さんの光さんはお父さんと同じ高校で働いている。



「文句言うなら待ってなきゃいいじゃん。」


あたしはそんなことを言って先に歩き出す。



「相変わらず、意地張って。

俺が待ってるのが嬉しいくせに」


そんな廉の言葉に勢いよく振り返った。



「意地なんて張ってない!

それに嬉しくなんてないから!」


廉はニヤニヤ笑ってて。


ホント、ムカつく。

なんでこんなヤツがモテるんだろう。


廉は学校じゃモテモテだ。


顔は良くて?

性格も良いって評判。


でもあたしには分からない。

廉の性格の良さ。


だってあたしにはいつも意地悪ばっかりなんだもん。









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