小悪魔な幼なじみ
「えー!?
何それ、何それ!
母さん、ホント?!」
あたしの言葉に反応した優がムクッと起き上がる。
「そ、バレちゃったら仕方ないわね。
ま、そういうことだからゴールデンウィークは予定、開けておいてね」
ってあたしたちの意見はいっさい無視なの!?
「なんで?!なんでよりによって廉のところと行くの!?」
「廉くんのところと一緒はイヤだったの?
あ、でも優は嬉しいよね?
廉くんとあかねちゃんと旅行行けるの。」
「もちろん!」
はぁ…
なんてこった…
あ、ちなみにあかねちゃん、って言うのは廉の妹
優より1個上の小5だったはず。
って、そんなことじゃなくて。
「あたし…行かないっ」
廉と一緒に旅行に行ったなんて学校でバレたら
いい笑われものだ。
恥ずかしくて顔を上げて廊下を歩けない。
そんなことになるなら一人で留守番してたほうがマシだもん。
「こら、雫。
我が儘言うなよ~」