小悪魔な幼なじみ
「だいたいあたしはイヤなの!
いつも一緒に学校行ってるからみんなにからかわれるんだから。
廉にはきっと、分かんないだろうね。
廉は、男の子だし」
「………かもな」
廉はチラッと横目であたしを見るとそう呟いた。
そこは普通、気を利かせて
「俺も雫のキモチ、分かるよ」
とか言うんじゃないの!?
なんで
「かもな」
とか言うワケ!?
「母さんが言ってたぞ、雫。
あんまり怒るとシワが増えて早く老けちゃうんだ、って」
「怒らせてるのは廉でしょ!?」
「ほら、シワが寄ってる」
廉はそう言ってケラケラ笑う。
イヤだ。
イヤだ。
イヤだ。
こんな幼なじみ!
どうせならもっと優しくて、爽やかで、廉よりずっと、カッコイイ子が幼なじみであってほしかった。