小悪魔な幼なじみ
「じゃ、まあこう仮定しよう。
雫が言う通り、廉くんは意地悪だって。
でもさ、その意地悪の部分を廉くんは雫にしか見せてないワケでしょ?
ってことは、廉くんは雫が特別な存在なんだ。
良かったね、雫」
はぁ?
なんで良かったね、ってなるの?
何が…良かったの?
「だって雫、廉くんが好きでしょ?
で、相手の廉くんは雫が特別だ、って思ってる。
ってことは…「梢!」
思わず、梢の言葉を遮る。
「あたし、一言も言ってないじゃん!
廉がスキだ、なんて!
むしろキライよ!あんなヤツ!」
「……………あ」
急に梢が口を開けて停止する。
どうしたんだろう、そう思うと後ろから声がした。
「へ~
そんなに俺のこと、キライなんだ?雫。」