小悪魔な幼なじみ




「けどさ、俺は覚悟してるよ。

いつかはきっと、そうなるんだろうな、って思ってる。


たまにそういう話、父さんとするし」


誠司さんと廉の姿を想像して苦笑。

ちょっとその会話を盗み聞きさせてほしい。



「それにあかねは俺を邪険にするかもしれないけど

雫はそんなこと、しないだろ?」


はぁ?


「なんで突然あたしが出てくるワケ?」


「え?なんとなく?」


はぁ…これだからイヤなんだ、廉は。

無意識かわざとか知らないけどあたしを惑わせるんだから。



「あたしは幼なじみ離れ、ちゃんとしてます。」


幼なじみ離れ、なんて言葉があるかは知らないけど。

あたしは廉がいなくても何も支障はないよ。



「ウソつくなよ。

俺がいないと淋しいクセに」


その自信はいったいどこから湧いて出てくるの?

よかったら湧いてくる場所、教えてくれない?


それでもって、あたしも自信が欲しいとき、そこに行くからさ。









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