小悪魔な幼なじみ





「で、俺に聞きたいことって?」


「こんなこと、聞いていいのか分かんないんですけど…」


廉はそう言って遠慮がちにお父さんを見る。



「俺、零さんと秋平さんが元教え子と先生、っていうの聞いてからずっと、聞きたかったんです。


年の差もあって、

先生と生徒、って関係なのに

どうして2人は付き合えて、結婚までできたのか。」


廉の目は至って真剣で。

……って、何真剣にそんなこと聞いてるの?


「そうだね…

やっぱり恋愛に、年の差も、先生と教師っていうのも、関係ないからじゃないのかな?」


ってさ、お父さん。

お父さんまで何真剣に答えてるの?


聞いてるこっちがなんでか分かんないけど…恥ずかしいよ?



「どれだけ年の差があろうが、

教師と生徒って関係であろうが、

やっぱり大切なのは相手を思うキモチだからね。」


そんなお父さんの言葉を聞いた廉は難しそうな顔をしながら何かを考え込んでいる。

すると突然、お父さんはこんなことを廉に聞いた。



「廉くんは好きな子でもいる?」










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