小悪魔な幼なじみ
急に鼓動が速くなったのを感じる。
今、頬が火照っているのは
湯船につかりすぎたせいなのか、
廉の言葉のせいなのかは…あたしにも分からない。
「………廉くん?
告白する相手…間違ってない?」
お父さんの少し焦ったような声。
ま、当たり前の反応だよね。
「告白じゃないです。
宣言です。
これから雫と付き合わせていただきます、っていう宣言です」
ばかぁ?!
と叫びそうになって慌てて自分の口を塞いだ。
「でも…それは廉くんだけじゃどうにもできないよね?
雫は…どう思っているんだい?」
お父さんの言葉にウンウンと頷く。
だってさ、あたしのキモチ、いっさい無視じゃん!
「雫は今、自分のキモチにウソをついています。
だから…俺が必ず、正直にさせてみせる。
そして将来…絶対に雫と結婚します。
いいですか?秋平さん」