小悪魔な幼なじみ
「あ、廉くん。
いらっしゃい。
雫なら部屋にいるよ」
そして温泉旅行から2ヶ月が経ち、ただ今1学期末テストの3日前。
「雫?入るよ」
そんな声がして廉が部屋に入ってくる。
今じゃ、もう普通に接しることができる。
慣れちゃえばなんてことないんだ、あれくらい。
「今日は何勉強する?」
「……数学」
今の会話から分かるようにあたしは廉に勉強を教えてもらっている。
廉は基本、なんでもできる。
いつも全教科の平均が90点近い。
学年でもトップ3に入るくらい頭がいい。
そしてあたしの成績は中の中くらい。
唯一の自慢は英語が得意なこと。
英語だけは廉よりいつも点数がとれるんだ。
「分かった。
課題は終わった?」
「まだ。
あと30ページくらいある。」
「え?30ページ?
それって全部じゃん!」
「うるさいなぁ…
だから今からやるの!」
勉強を教えてもらう、
ってことで廉にうちに来てもらっているが
実質、いつも課題を手伝ってもらっている。
だってあたし、バカだから1人じゃ課題なんてできないんだもん。