小悪魔な幼なじみ
「あ…1つ間違い」
廉はそう言いながらデカデカとその問題にバツをうつ。
ヤバイ。
あと間違えていいのは1問だけ。
正直、ラスト2問は自信がない。
だから途中の問題を間違えてるなんて想定外。
鼻歌交じりに採点をする廉。
なんでそんな機嫌がいいワケ?
こっちはこんなにもドキドキしてる、って言うのに!
「雫、目…瞑ってたら?
見てるとドキドキするだけだよ?」
3問目の採点をする前に廉にそう言われて。
素直に従うあたし。
って、ほらまた従ってる。
なんであたし、逆らわないんだろう、廉の言葉に。
自分自身でもよく分からないよ、ホント。
それから数分。
言葉で言えばそれほどの時間じゃないかもしれないが
体感じゃ1時間に感じた。
「はい、どーぞ」
廉に渡された問題集にゆっくりと目を落とした。
「…………………っ!!」