小悪魔な幼なじみ




「よし、じゃあ零も含めてみんなで勉強会しよう!

ほら、廉くんも雫も英語の質問しろよ!

なんでも答えてやるから!」


そんなお父さんの言葉に迷わずこの教科の課題を差し出した。



「お父さん、社会、教えて?」

あたしのそんな言葉を聞いてお母さんが笑う。


「し、雫…」

お父さんはやられた、的な表情。

廉は不思議そうにあたしたちを見ている。



「廉もお父さんに社会の質問しなよ。

お父さん、社会が大得意なんだよ」


調子に乗ってあたしは廉に言う。



「こら!雫!

あんまり図に乗るな!

ってかお父さんをいじめるんじゃない!」


そんなお父さんの言葉に

どういうこと?と小声であたしに聞く廉。


「お父さんの1番苦手な科目、社会なんだ」


ニヤッと笑うあたしに廉が


「雫、意地悪すぎ」

と言う。


でもさ、廉。

廉だって笑ってるじゃん。


あたしと同罪だよ








< 87 / 215 >

この作品をシェア

pagetop