Tulip
...プロローグ
あの日は雨が降ってた―――――――


「あぁもう最悪っ、」

ホントあたしって運ない...。

もう雨なんて大嫌いっ!

あたし傘持ってないしっ...。


「もうっ!」

あたしはまだ新品の制服を

濡らしてしまうのが嫌で、

スクールバックで傘を作った。


ゴロゴロゴロ―――――――


「きゃぁっ!」


雷・・・?!

もういやっ...。

なんで...。なんで

もっと近い学校選ばなかったんだろう...。


このときなにもかもが失敗だと感じた。


あたしは怖くて怖くて、

古い潰れかけの本屋の屋根に身を潜めた。



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