秘密の誘惑
まいったな・・・敵がたくさんいるって感じだ・・・。


エレベーターを待ちながら萌は重い溜息を吐いた。







「ただいま戻りました　大山課長から書類を預かったので支社長に渡してきます」


パソコンになにやら打ち込んでいる裕美に言うと支社長室へと続くドアを軽く叩いた。


「入れ」


「失礼します」


萌は中へ入った。



中へ入ると先ほどと同じようにディーンは集中しているようで顔を上げなかった。


「大山課長から預かってきました」


黄色いファイルをディーンの邪魔にならない場所に静かに置いた。



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