秘密の誘惑
ラウンジに行くとワインレッド色のソファーにゆったりと腰をかけたディーンがいた。


萌を見ると立ち上がった。



「支社長、遅くなってすみません」


「萌、会社の外だ 名前で呼んで欲しい」


支社長と呼ばれてディーンが言う。


「あ、あのっ 一緒にお食事できません 失礼しますっ!」


萌はペコッと頭を下げて引き返そうとした。


「萌?」


ディーンはとっさに手を伸ばし萌の腕を捕まえた。


「し、支社長っ!?」


腕を捕まれて萌の足が止まった。


「突然何を言うんだ?約束しただろう?それに萌はここへ来た」


ディーンに引き寄せられてトクンと胸が鳴った。


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