秘密の誘惑

折れそうな心

航空会社を出ると外はもう暗い。



20分かけて会社に戻るとロビーで絵美ら同期入社のメンバーの男女数人がいた。



「萌、出かけていたんだ」


絵美がその集団から抜け出してお疲れと言ってくれる。



「うん」


詳しい話はすべきでない。


2人の所へ同期入社の女性ながら海外事業部で働いている桐島　アリサが近づいてきた。



「藤田さん　異動おめでとう」


にっこりと笑いかけられて萌も釣られて微笑む。


「支社長には秘書がたくさんいるんでしょ？必要も無いのにどうして異動になったのかしら？」


萌の笑みが凍りつく。


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