秘密の誘惑
レストランは萌の知り合いでは絶対に来ないだろうと思われる高級フレンチレストラン。



ワインなんか頼んだら1か月分のお給料が飛んじゃうお店。



泣いた顔を何とか見られるように化粧を直してディーンの後に萌は会社を出て、タクシーでこのレストランへ来た。



タクシーを降り見事な店構えのレストランの入り口に立つと回れ右をして帰りたくなった。



店の前で帰ろうか迷っていると上品な鐘の音がして扉が開いた。



中から出てきたのはブラックスーツを着た初老の男の人。



あたしを見てにっこり微笑んで頭を下げた。




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