秘密の誘惑
「いいね?」



「いいねって・・・その時、ディーンがあたしの事を好きじゃなくなったら結婚しないって事ですか?」



「そうだ」


ディーンはテーブルの上に肘を付き顔の前で両手を組み合わせた。



1年間 萌に手を出さないようにするのが大変だろう。



忍耐力はある方だがきつい1年になるに決まっている。



「あたしに彼が出来たら?」


「本気で言っているのか?」


ディーンの青い瞳が更に濃くなる。


「・・・いいえ」



1年後、ディーンだけの気持ちで決まると思うと言ってみたくなったのだ。


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