秘密の誘惑
約1年前、航空チケットを都内のカウンターに取りに行かせた事でディーンにたしなめられ私は大人気なく退社した。



そしてディーンのいない月曜日の朝、萌が裕美に頭を下げてこれからは仕事一筋で行くのでご指導お願いしますと言ったのだ。



最初は何を言っているのか・・・と今までどおりにしか接することしか出来なかったけど、ディーンがアメリカから帰国しても彼女の仕事に対する態度は変わらなかった。



ディーンも必要以上に親しげな事はせずに私は戸惑った。



そしてある日、わたしはディーンに彼女の事を聞いた。



萌さんはみんなに認めてもらう為に仕事に打ち込むと。



「１年間のお預けをくらったよ」



ディーンは苦笑いを浮かべながらわたしにそう言った。



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