秘密の誘惑

契約

ミスター・スティーブン・リチャーズは白髪をきちんと後ろに撫で付けた男性だった。


若かりし頃は金髪がきれいだったと思わせる白髪。



恰幅も良くてちょうど○ンタッキーのおじさんのよう。


もしくはサンタクロースに似ている。


おひげがあれば絶対にサンタさんに見えるよね。


萌はクスッと笑みを漏らした。


「萌?」


ディーンが片方の眉毛を上げてあたしを見ていた。


そうだった、今は契約の真っ最中。


萌は小さく頭を下げてディーンとミスター・リチャーズの会話を見守った。



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