秘密の誘惑

パーティー

ドレスより少し濃いピンク色のパーティーバックを手にして部屋を出ようとした時、部屋にチャイムが響いた。



「はい」


ドアを開けると黒のディナージャケットに身を包んだディーンが立っていた。



金髪は後ろに撫で付けていていつもよりも青い瞳が明るく見える。



「支社長」


目の前に立つ萌を見てディーンは言葉を一瞬失った。



「支社長?」


「・・・用意は済んでいるようだね」


「あ、はい」


すっかりドレス姿になっていた事を忘れていた。


「裕美は後から来るから先に行こう」


ドアを押さえていたディーンは萌を廊下に出すとドアを閉めた。


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