秘密の誘惑
「とにかく胃を壊すまで萌は仕事したんだからゆっくり支社長に甘えることだね」


「甘えるって・・・」



萌の頬がぽっと赤く染まる。



「ま～ったく可愛いんだからっ！あたしお花、花瓶に入れてくるね」



絵美は萌に渡した花束を受け取り部屋の中の洗面台に向かった。



＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊


就寝時刻になってディーンはやって来た。


身体を起こしていた萌はディーンの姿に大輪のバラのような笑顔になった。


「ディーン　お帰りなさい」


ディーンはまだビジネススーツのままで近づくと萌の唇に軽くキスを落とした。



「顔色は申し分ないな」



「はい　あと１週間もすれば退院できるって先生が言ってたの」



「それは良かった」


ディーンは萌の健康を願い、早く結婚を進めたかった。




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