秘密の誘惑
まさかタマラが来るとは思ってもみなかった。


そしてまだ自分を愛していると言う・・・バカな。



私はタマラを見ても元妻だという以外になんとも思わなかった。




ディーンに追い出されたタマラはイライラしながらも顔には出さなかった。



優雅に歩き、1階のロビーへ行くとエントランスに停めていた真っ赤なコルベット車に乗り込んだ。



やはりダイアンの言っていた事は本当だったのね。



私は日本人なんかとの結婚を認めないわ。



車を飛ばしイライラも消したい所だが、ここはニューヨークのオフィス街。



渋滞中の道路をタマラは苛立ちながら走らせた。



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