秘密の誘惑
ベビーピンクのキャミソールタイプのAラインのワンピースにおそろいのボレロ。



左の薬指にはディーンから貰った婚約指輪が眩い位に輝いている。



まるで萌の心を表しているようだ。



朝倉ホテルのエントランスを抜け、真っ直ぐフロントに向かう。



「萌」



フロントに用件を伝え、待っていると千波が姿を見せた。



「千波兄」



「はい ディーンの部屋の鍵」



掌にカードキーを落とされる。



「ありがとう」



「どういたしまして ディーンと会うのは何日ぶり?」



「何日ぶりなんだろう・・・ほとんど1ヶ月ぶりかな」



萌は少し考えて言うと千波は笑った。



良く1ヶ月も耐えられたな?ディーン。



退院した日のディーンはずっと萌の側を離れなかった。



まあ、仕事となると鬼がつく位な男だからな。


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