秘密の誘惑
「なぜ日本へ?」


タマラのキスの要求を無視して不機嫌に聞く。



「もちろん、あなたの婚約者に会うためよ?」


「会ってどうするんだ?」



タマラはどんどん部屋の中へ入っていく。



「会ってお祝いを言うのよ?元の妻として あ!彼女は貴方が再婚だってご存知?」



部屋の中央に立つとモデルのターンさながらにクルッと身体をディーンに向ける。



「帰ってくれないか?萌を君に会わす気はない」



「あら、元妻に対してひどいのね?」



ディーンは受話器を手にして番号を押した。



「タマラを追い返してくれ」


『かしこまりました』



カーティスは返事をして電話は切れた。




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