秘密の誘惑
近くで見る萌は記憶の通り美しかった。


驚いた顔も愛らしいな。


「座って」


座るように言われた萌だが立ったままだ。




驚きが治まると萌は腹がたってきた。



秘書課へ異動できるかもしれないと期待をしてしまったからだ。


それが・・・あたしを呼んだのはディーン。


大きく膨らんだ風船が針で刺されパンッと音をたててしぼんでしまったような気持ち。


座らない萌をディーンが不思議そうな顔で見ている。


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